病気はある日突然に。

オットの会社は朝早く、出社時間は8時15分。なのにその日、わたしが目覚めると隣に彼が寝ていた。時計を見るとすでに8時半を回っていた。
「ねえ、もう8時半だけど会社行かなくていいの?」
わたしの問いを聞くや否や、バサァーーーーっと布団を蹴り上げ、時計を凝視。
「ほんとだ・・・」と、うなだれるオット。
「早く電話してあやまりなよー急いで仕度しなよー」
わたしがそう言うと、オットはなぜかゆっくりと起き、タバコを吸い始めた。「ダバコなんて吸ってる暇ないよ!急ぎなよ!てか電話しなよ!」オットはまるでわたしの言葉が聞こえてないかのように黙ってタバコを吸い、吸い終わると布団にもぐりこんだ。
わたしはその行動にぽかんとしたあと、怒りが込み上げてきた。だって意味がわからない。何してんの?この人。
「何してんだよーっ!起きろよー!会社に電話しろよー!!!!」
そう叫ぶわたしを見てまたゆっくりと起き、もう1本タバコ。・・・何なんだコイツは???
タバコを吸い終わると「電話、しないとなー」とつぶやき、電話を見るオット。しかし、いつまで経っても見つめるだけでかけようとしない。
「ねえ、一体なにしてるの?意味がわからないんだけど」と、わたし。
「・・・」と、オット。
なんだか様子がおかしいぞと思ったわたしは、黙って事の成り行きを見守ることにした。
1時間過ぎ2時間過ぎ、いつまで経ってもなにもしようとしないオット。オットは椅子に座ってただただじっとしていた。その間、会社の人からガンガン電話がかかってきてたけどすべて無視。これはいよいよ様子がおかしいぞと思ったわたしは「ねえ、会社行きたくないの?」と聞いてみた。すると返ってきた答えが「わかんない」。その言葉にわたしはキレた。