10回の妊婦検診費用と1回の堕胎費用

いやー多いね、虐待。
これ関係のニュースを見ない日はないんじゃないかってくらい多い。「報道されてこななかっただけで、これまでも虐待そのものは多かったんだよ」的な意見もそりゃそうだと思いつつ、だけどやっぱり目に入って良い気分のする話題ではないよね。小さな命が潰えてしまったニュースなんてさ。
「虐待するくらいなら産むんじゃねえよ!」という世の怒りをよそに、計画性のない妊娠が蔓延してる昨今。ゴムをしろ!ピルを飲め!とどれだけ叫んだところで、性欲に火のついちゃった若人にその声は届かないのであります。

少し話は変わり。
なんとなく世間では「日本の医療がヤバい!」と言われてるけど、妊婦に対する待遇はここ近年かなり良くなっていると思う。数年前に比べて公費による無料検診も格段に増えたし、出産一時金の先払い負担もなくなったし(未だ病院によるみたいだけど)。

表面上では女性に優しい国を装う国、ニッポン。そこでわたしは「妊婦検診チケットと堕胎チケットの選択制」を提案したい。実際、堕胎するお金がなくてずるずる悩んで気づいたら産むしかなくなったという女子は、悲しいかな少なくない。そういう女子が子どもを産んだところでその子どもの未来に不安を感じるのはわたしだけではないはずで、だったら、妊婦検診費用の代わりに堕胎費用を出してあげればどうだろうか、と思うのだ。きっと、十数回の妊婦検診費用より安いし。

自己責任の妊娠が多いだろうけど、中には人に言えない事件に巻き込まれた上の妊娠、という場合もなきにしもあらず。それに、虐待で命を落とす子どもが減るのであればこういう案もありじゃないかなーと思うのですが。とは言え、こういう話になるとすぐに「倫理的にうんぬんかんぬん…」と言い出す人が現れるんだけど、そういう人には「じゃあ産まれてきた子どもに虐待するのは倫理的にOKなのですか?」と聞いてみたい。